地震や火山噴火など、自然災害に見舞われる機会の多い日本。
台風による風害・水害もそのひとつです。特に近年は、大型台風による被害が増加しています。
家の新築や購入を検討中の方であれば、雨や風の被害を受けにくく、台風に強い家づくりについてお考えのことでしょう。
日本の住宅は、建築基準法により構造性能の基準が厳しく定められている上に、最近では耐震構造や免震構造、制振構造の研究が進み色々な工法が開発されています。
しかし、災害に強い家にとっての重要な要素は、構造体が丈夫という点だけではありません。そこで、災害別に防災対策となるポイントを紹介します。
◎地震に強い家
しっかりとした耐震性能を持っていることが第一条件です。近年は、公的施設レベルの「耐震性能3」を持つ一般住宅も増え、構造上はかなり強靭で丈夫になってきています。
また、液状化する可能性があるエリアの場合には、事前に「地盤改良工事」をしておくのもおすすめです。
しかし、それ以外にも地震に強い家にするためのポイントがあります。
例えば、家具の転倒により逃げ道がなくなることを防ぐため、大きな収納家具を造り付けにしたり、避難経路を意識した配置計画にすることです。
また、地震に伴う停電に備えて、太陽光発電システム・蓄電池なども設置しある程度の期間自家発電できるようにする住宅も増えています。
既存住宅においては、耐震補強工事を施したり、構造体が十分な強度を維持できるように定期的にシロアリ対策(防蟻工事)したりすることも大切です。
◎暴風に強い家
日本では台風が多いため暴風対策は重要です。強い風が当たっても倒壊しない丈夫な構造体なのはもちろんですが、それ以外にも風の「巻き上げ力」への対策が必要です。
奥行きの広い軒先や庇は、下から強い風が巻き上げると飛んで行ってしまう可能性があります。そのため、屋根のかかった外部ポーチなどを設ける場合は、柱や壁で補強するなどの対策が必要です。
また、窓サッシの硝子も暴風時は被害を受けます。対策としては、窓シャッターや雨戸をつけたり、飛散防止フィルム付きの硝子にするのが効果的です。
◎水害に強い家
水害に強い家とは、「床上浸水に強い家」とも言い換えられます。確かに床下浸水でも被害は出ますが、雨水が床上に達することで被害は格段に広がります。
敷地をかさ上げしたり1Fレベルにガレージを設けるなども効果的ですが、予算や敷地に制限がある場合は、塀やガレージゲートで敷地を囲む方法もあります。
また、2Fにリビングや主要の水回りを配置することで1Fが浸水しても最低限の生活を維持でき、防災面では効果的です。
◎土地選び
災害の被害を最小限にするためには、土地選びも重要です。
良い土地は、岩盤や砂、小石などの砂礫を多く含み、締まりがあります。
このような土地を硬質地盤と言います。
硬質地盤は、基本的に地盤改良工事をしなくても強い地盤です。
そのため、家の基礎から造り始めるので工事費用もかかりません。
新しく埋め立てられた土地では、見ただけで良いのか悪いのか判断ができないので、その地域のハザードマップを参考にして見当をつけましょう。
また、硬質地盤の中でも高台を選びましょう。
地震や津波、大雨などの自然災害の影響を受けにくいのは高台です。
低地の土地は埋め立て地があり、元々川や田んぼなどで水分を含む可能性があり、液状化を起こしやすい環境である可能性が高いです。
液状化が起こると、土地が柔らかくなり家が傾いてしまいます。
そうならないためにも、地盤の確認はしっかりと行いましょう。
☆災害に強い家にすることはとても重要ですが、万が一被災しても住み続けられる防災住宅としての備えも必要です。防災住宅のポイントは以下の3つです。
・生活用品や食料品を十分に備蓄できる
・避難しやすい動線が確保できている
・停電や断水に対応できる(太陽光発電・蓄電池、エコキュート、雨水タンク)
まず、生活に必要な日用品や食料を備蓄できるパントリーや納戸があることです。
狭い住宅だとこれらを排除しがちですが、防災においては重要なスペースです。
面積を確保できない場合は、床下収納庫などで代用しましょう。
また、2箇所以上から屋外に避難できるようにしておけば、万が一1箇所の出口が塞がれてしまっても避難が可能になります。特に、高齢者の方が住む住宅においてはできるだけ多くの避難経路を確保しておく必要があります。
そして、電気・水道などのライフラインが断絶した時の対策も大切で、自家発電できるシステムや雨水タンクなど最低限の水を貯蓄できる設備があると安心です。
日本に住む以上、地震や台風被害を想定した家づくりは必須です。大切な我が家に長く快適に住み続けるためにも、できる対策をしっかりしておきたいものですね。
当社では、災害に強く、心地の良い家づくりをしています。
家づくりでお困りの方は、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。
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